各機能のご紹介
Fast read-in対応自社製高耐久CDドライブ[CD-5010B]をファインチューンした専用ドライブ
搭載されるCDドライブは、TEAC CD-5010Bベースに『CD-9010CF』/『CD-9010』専用のチューニングを施したトレイタイプのドライブを搭載。長期に渡る放送局オペレーター様へのヒアリングを踏まえ、高い耐久性を誇るCD-5010Bドライブをさらにチューニングしました。 CDトレイのOPEN/CLOSE動作、ディスクを挿入してから再生できる状態になるまでのDISC LOADINGについて、現場で許容される待ち時間を調査し、それぞれの動作のスピードアップを施しました。その調整単位は実に0.1秒単位となっており、他のドライブでは成し得ない耐久性と操作スピードの両立を実現しています。 さらに、電源遮断などの緊急時においても、バックアップシステムへの移行ができるよう、マニュアルイジェクトレバーを搭載。電源が供給されていない状態でも手動でディスクを取り出すことが可能です。
優れた操作性と耐久性を両立する操作キー
使用頻度が高いキーとそうでないキーを精査し、用途や頻度に合わせたキーを採用しています。 例えば、『RC-9010D』/『RC-9010S』においては、最も使用頻度が高い数字キー、サーチキー、トラックキーについて、1,000万回の耐久性を誇るキーを採用。これらのキーよりやや使用頻度の低いトランスポートキーやONLINEキーにおいては、耐用操作回数はやや劣る500万回となるものの、視認性に優れた自照式キーを採用しています。 ヒアリングや調査の結果を元に、使用頻度に合わせて最適化されたキーを配置しました。もちろんパーツだけでなく、キーストロークやレイアウトについても最適化が図られており、幾度にも渡る現場訪問によって導き出された放送送出、MAに最適化されたキーレイアウトを採用しています。
軸にも金属を使用した高耐久性ノブ
『CD-9010CF』/『CD-9010』のDATAノブ、『RC-9010D』/『RC-9010S』のDATA、VOLUMEノブについては、劣化による割れや操作性の変化を防ぐためアルミ素材のノブを採用。このノブは、操作するノブ本体だけでなく、ノブが取り付けられた軸も金属となったものを採用しているため、激しい操作に対しても優れた耐久性を誇ります。 DATAノブは操作感の優れたクリック付タイプとなっています。
フェーダー制御をデジタルで行うことにより劣化耐性を向上
どのような機器であっても、操作子がある以上、ガリや動作不良からは免れることは不可能です。『RC-9010D』/『RC-9010S』では、放送送出におけるフェーダーの役割を精査し、経年劣化によって性能が落ちても出力される音声に影響を与えないデジタル制御の100mmフェーダーを採用しました。 このフェーダーは『CD-9010CF』/『CD-9010』とのコンビネーションにおいて真価を発揮する設計となっており、『CD-9010CF』/『CD-9010』が24bit動作となっているため、小音量再生時の高解像度を確保しています。
ねじれなどによる接触不良を防ぐ端子ごとの独立した基板構成
コネクターひとつに対し1枚の基板構成となっており、ケーブルのねじれや引っ張りに対して優れた強度を誇るだけでなく、他のコネクターへの干渉を抑えています。移動可能なシステム構成となっているため、システムごと移動した場合にケーブルに予期しない力がかかった場合にも優れた耐性により事故を防ぎます。
強度あるナット締め付けタイプのCANARE製BNCコネクター
一般的なコネクターの基板の固定方法と異なり、『CD-9010CF』/『CD-9010』に採用されたCANARE製BNCコネクターは、コネクターそのものがナット構造となっているため引っ張りやねじれなどに対して優れた強度を誇ります。
高い耐久性を実現するアルミサイドパネル
移動や運用時に衝突の可能性が高い部位については優れた強度を誇るアルミ削り出しパーツを採用しています。特に、常に露出するリモートコントローラー『RC-9010D』/『RC-9010S』においては、左右側面を全てアルミパネルとしています。
幾度にも渡る試聴評価を経て選び抜かれたパーツ群
『CD-9010システム』の開発においては、これまでの業務用音響機器開発のノウハウを結集するだけでなく、パーツひとつの選定にも試聴評価を実施し、音質を基準にしたパーツセレクトを行っています。試聴評価は自社に設置されたオーディオルーム、スタジオなどにおいて行われています。
D/AコンバーターにはBurrBrown PCM1796を2基搭載
D/Aコンバーターは、オーディオにおいても高い評価を得ているBurrBrown PCM1796を採用。更に、LINE OUTPUTとMONITOR OUTPUTそれぞれに最適化された回路構成とするため、それぞれの出力に1基の合計2基、PCM1796を搭載しています。これにより異なる運用がなされる2つの出力双方で高音質化を実現しました。
オペアンプには定評あるJRC NJM5532オペアンプを9基搭載
オペアンプは、HS-4000にも搭載され高い評価を得ているJRC NJM5532オペアンプを採用。このオペアンプも幾度にも渡る試聴評価の末選ばれたオペアンプです。『CD-9010CF』/『CD-9010』においては、合計9基のNJM5532を搭載しています。
16bitのCDデジタルオーディオ信号を24bit処理
小音量再生時でも高い解像度を実現できる、内部24bit処理を実施しています。『RC-9010D』/『RC-9010S』との併用においては、信号処理が24bitであるためフェーダーを絞った運用においても高解像度の出力を実現しています。
電源の安定化に寄与するデカップリングコンデンサーも試聴評価を経て厳選
音響機器において、安定した電源の供給は高音質化のための必須項目です。オーディオ回路に電源を供給するデカップリングコンデンサー(バイパスコンデンサー)についても、最も音質が優れるデカップリングコンデンサーをセレクトするために幾度にも渡る試聴評価を実施しました。
大容量コンデンサー採用、音質と高効率・省スペースを両立した電源部
電源部には、安定した電源を供給するために大容量コンデンサーを搭載しています。放送業務仕様として、高音質だけでなく省スペース・高効率を実現する電源部を追求し、高音質ながらも3Uハーフラックサイズという運用しやすいコンパクトサイズを実現しています。
出力端子は音質の経年劣化が少ないNEUTRIK製金メッキコネクターを採用
長期間の使用においても酸化しにくく高音質を保持できる金メッキのNEUTRIK製キャノンコネクターを採用しています。
運用効率と高音質を両立する専用設計接続ケーブル
『CD-9010CF』/『CD-9010』と『RC-9010D』/『RC-9010S』との接続はそれぞれ専用ケーブル1本のみとなっており、設置変更や場所の移動においても優れた運用効率を実現します。このケーブルには、『RC-9010D』/『RC-9010S』でのモニター用オーディオ信号が含まれているため、市場に現存するケーブルでは高音質を追求する上で不満がありました。そこで、接続専用のケーブルを新たに開発し、接続ケーブルの中のオーディオ回線に強固なシールドが施された音質と運用効率を両立する専用ケーブルを使用しています。
操作しやすい形状を追求した金属軸のアルミジョグダイヤル
頭出し作業におけるジョグダイヤルの使用頻度は高く、操作性によっては大きなストレスとなります。『RC-9010D』/『RC-9010S』に装備されたジョグダイヤルは、操作性の高いアルミとするだけでなく、縁取り、指穴の形状も試作を繰り返すことで導き出された、最も操作性に優れた形状を採用しています。
放送送出やMAに最適化されたキーレイアウト、スピーカー配置
キーレイアウト及びスピーカー配置は、現場オペレーター様のフィードバックをもとに最も作業効率の良いレイアウトを導き出しました。スピーカー配置についても、現場では大きな音量でモニターできることが少ないとのフィードバックをもとに、小音量でも頭出し作業がしやすいようオペレーターに近い位置に配置しています。
誤操作・事故を防止するハードウェア
放送中の誤操作を避けるため、事故に繋がる可能性が高いキーは誤操作防止ガードを配置。また、電源ボタンについても、誤って押してしまうことがないようフロントパネルではなくリヤパネルに配置しています。端子類は全てロック機構付の端子となっているため、誤って抜けてしまうことがありません。
※CD-9010のMONITOR OUT端子を除く
現行機種からの入れ替えを容易にする3Uハーフラックサイズ
それぞれの特長を追求した高機能CDプレーヤーを従来機種に多かった3Uハーフラックサイズに収めました。これにより、入れ替え時のスペースファクターを新たに検討する必要がなくなり、スムーズな導入を可能にしています。端子類も現状の使用状況を調査した上で、『CD-9010システム』の導入がスムーズに行える端子構成や配置を目指しました。
様々な設置環境に対応する視認性重視の大型ドットマトリクスLCD
設置場所によって異なる明るさに対応できるよう、バックライト、コントラストをそれぞれ調整することが可能です。LCD自体も視認性、複雑な情報の表示能力に優れる大型ドットマトリクスLCDを採用しています。『RC-9010D』/『RC-9010S』に搭載されるLCDも『CD-9010CF』/『CD-9010』と同一のLCDとすることで、『RC-9010D』/『RC-9010S』を離れた場所に設置しても『RC-9010D』/『RC-9010S』のみで完全なコントロールが可能です。
2台のCD-9010CF/CD-9010のコントロールが可能(RC-9010D)
『RC-9010D』においては、2台のCDプレーヤーを1人のオペレーターが操作する現場において、効率的な運用を可能とします。 2台の『CD-9010CF』/『CD-9010』のモニターをミックスして出力することが可能であるため、モニター回線の切換操作が不要となり、ヘッドホンの抜き差しも不要になります。
しかしながらも、操作系は完全独立操作となっているため、1台の操作が他方に影響することがなく、安心して使用することが可能です。フェーダーの位置は、運用効率を考慮し右側に並べて配置しています。
仕様
PHONES | ステレオ標準ジャック |
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最大出力 | 45mW+45mW(32Ω負荷) |
スピーカー出力 | モノラル |
最大出力 | 1W |
本体との接続 | D-sub15ピン |
電源 | 接続されたメインユニット(CD-9010 など)から供給 |
消費電力 | 6W |
外形寸法 | 436(幅)×83.2(高さ)×227.6(奥行き)mm |
質量 | 4.4kg |